まとめ|ページをめくるたび広がる世界。 熊本で訪れたい本に出会えるスポット7選

まとめ|ページをめくるたび広がる世界。 熊本で訪れたい本に出会えるスポット7選

紙やインクの例えようのない匂い、ザラザラとした手触り、パラパラとページをめくる音、自分ではない誰かの紡いだ言葉たち。

せわしない毎日の中で、ふと立ち止まって本を読む時間は、新しい発見や冒険をもたらしてくれます。情報が溢れる今だからこそ、たまには自分のペースでゆっくりと本の世界に浸ってみませんか?

熊本には、独立系書店や古本屋、読書喫茶、絵本の専門店、本のあるカフェなど、個性豊かな本と出会える場所がたくさんあります。
今回は、本好きはもちろん、普段はあまり本を読まない方にもおすすめしたい、本と出会える場所をご紹介します。

ふらっと立ち寄った本屋さんで、思いがけない一冊に出会う。そんな偶然の出会いも、足を運んでお店を巡る楽しみのひとつです。

心を照らす一冊を探す旅に出よう。熊本で訪れたい本のあるスポット7選

①薬園町|古本タケシマ文庫

まずは、ジャンルレスな品揃えが魅力の古本屋さんからご紹介。

浄行寺交差点の近くにある「古本タケシマ文庫」さんは、国道3号線沿いのビルの1階にあります。

お店に入ると、本棚から溢れるほどの本たちが迎えてくれます。



レコードやCD、映画のパンフレットなども置いているので、本を読むことに苦手意識がある方も、きっと何か惹かれるものに出会えるはず。


祖父の蔵書整理がきっかけで、2016年にお店を始めたという店主の菅原さん。

おすすめの本を伺うと、スッと差し出してくれたのがこちらの本です。

●「最後の日記」J.クリシュナムルティ 著/高橋重敏 訳 600円(税込)

インドの神秘主義的哲学者であるクリシュナムルティが最晩年にテープレコーダーに吹き込むという形で記した本です。生き生きとした自然描写が不思議と心を静かにしてくれます。

最近は新書の取り扱いも始められたそうで、ますますジャンルを超えて広がる「タケシマ文庫」さんの世界から目が離せません。

●「さみしがりな恋人たちの履歴と送信」笠井康平 2,750円(税込)

出張買取やイベント出店を精力的に行われているため、商品の入れ替わりが早いのも特徴です。

一期一会の出会いを楽しめる、宝箱のようなお店にふらりと訪れてみてはいかがでしょうか?

INFORMATION

店名:

古本タケシマ文庫

住所:

熊本県熊本市中央区薬園町1-3壺東ビル1-2号

電話番号:

096-223-5145

営業時間:

13:00~19:00

定休日:

水曜日

一人当たりの予算:

〜¥1,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。


 

 

②健軍|読書喫茶S’ping-すぴん-

読書に没頭したいなら、こちらの読書喫茶がおすすめ。

健軍の電車通り沿いにある「読書喫茶S’ping-すぴん-」さんは、本棚の中に入って読書ができる特別な空間が魅力です。


店主の川上さんと、オーナーの山内さんが「本好きが高じて」始めたこのお店。取材時には約3,000〜3,500冊の本があると話されていました。その半分は川上さんの私物です。

特に純文学がお好きだという川上さんのセレクトは、本好きの心をくすぐるものばかり。

朝6時から夜22時30分まで営業しているので、通勤前や仕事帰りに立ち寄る常連さんも多いそうです。

コーヒーはスペシャルティコーヒーを使用し、4種類の豆が日替わりで楽しめます。
メロンクリームソーダやシナモンが香るホットアップルパイなど、喫茶店メニューも充実。

●ホットアップルパイ 850円(税込)


「本を読むのが好きな人たちが『ここで本を読むのが1番いいな』と思ってもらえる場所にしたい」と話してくれた川上さん。

月に2、3回開催される読書会では、本を通じて初対面の人とも繋がれる場所にもなっていますよ。

INFORMATION

店名:

読書喫茶S'ping-すぴん-

住所:

熊本県熊本市東区新生1丁目1−22

電話番号:

050-8882-7766

営業時間:

6:00~22:30

定休日:

月曜日

一人当たりの予算:

¥1,000〜¥2,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

 

③神水|古本と新刊 scene

店主オリジナルの選書が光る、独立系書店。

神水の県庁通り沿い、砂取小学校近くのビル2階にある「古本と新刊 scene(シーン)」さん。

さまざまな職業を経験した店主の高岡さんが、自分にしっくりくる場所を求めて辿り着いたのが「本を売る仕事」でした。

店内は、古本と新刊がバランスよく並び、新刊は高岡さんが全て自ら注文。小規模な出版社の本を中心に、編集者にも着目して選書されています。

ジェンダーやマイノリティに関する本が充実しているのも特徴。フラットな視点で選ばれた本は、さまざまな立場の人に寄り添ってくれます。


ZINEやリトルプレスといった個人制作の本も扱っており、熊本では珍しい品揃え。

特にいま人気の「日記本」は、他者の日常に触れる新鮮な読書体験ができますよ。

高岡さんにおすすめの一冊を紹介してもらいました。

●「群れから逸れて生きるための自学自習法」向坂くじら/柳原浩紀 1,980円(税込)


詩人で小学生から高校生を対象とした国語塾を開いている向坂くじらさんと、現役の教育者である柳原浩紀さんの共著です。

「誰かに評価されたり、誰かに勝つためではなく、自分のために学ぶ。」という大切なことを教えてくれる本でした。

自分と向き合おうとする時、本は頼もしい相棒のようであり、道を教えてくれる先生のようでもあります。
「古本と新刊 scene」さんに立ち寄ってみれば、そんな本と出会えるかもしれません。

INFORMATION

店名:

古本と新刊 scene(シーン)

住所:

熊本県熊本市中央区神水1丁目2−8輔仁会ビル202号室

電話番号:

090-9485-5667

営業時間:

12:00~21:00

定休日:

金曜日
※その他不定休の場合あり

一人当たりの予算:

〜¥1,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

 

④湖東|Ellery珈琲店

ミステリー小説とコーヒーを楽しむなら、この珈琲店へ。

熊本市東区の湖東にある「Ellery(エラリー)珈琲店」さんは、深緑の建物が目印。

壁一面に広がる大きな本棚には、ミステリーやホラー小説がずらりと並びます。

店主の方が全て集めたという蔵書は、どれも読みたくなるものばかり。お店の名前も、推理小説の巨匠エラリー・クイーンから取られています。

イギリスの図書館をコンセプトにした店内では、1つひとつ異なるティーカップやお皿も楽しみのひとつ。ウェッジウッド、ティファニー、スポードなど、現在は販売していないレアものを中心に集められています。

炭火焙煎のこだわりコーヒーは、季節限定ブレンドも。
プリンは昔ながらの固めの食感で、ビターなカラメルとの相性が抜群です。

●クラシックプリン 300円(税込)

本日のシフォンケーキは、注文後に手作業でかき混ぜた生クリームと一緒にいただけます。ふわふわの生地とラム酒入りの生クリームが相性抜群ですよ。

●本日のシフォンケーキ 桜&抹茶 二種盛り合わせ 500円(税込)

お店の名前の由来になった作者の本を見つけました。



ミステリーの短編集で、初心者にも読みやすい一冊でした。

珈琲を飲みながら謎解きに挑戦する、特別な時間を過ごせます。

INFORMATION

店名:

Ellery(エラリー)珈琲店

住所:

熊本県熊本市東区湖東1丁目11-24

電話番号:

096-365-2700

営業時間:

11:00〜19:00

定休日:

水曜日

一人当たりの予算:

¥1,000〜¥2,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

 

⑤和水町|malou

アートと本に出会える、空白が心地よいカフェ。

和水町の田園地帯を抜けた交差点の一角にある「malou(マロウ)」さんは、スーパーだった建物を改装した広々とした空間が魅力です。


店主の水上さん夫妻は東京から移住し、「和水町に自分たちの居場所をつくりたい」という思いでこのお店を始めました。

店内奥の舞台のような空間では、アートの展示や音楽ライブなど、さまざまなイベントが開催されています。


本棚には、写真集や小説、エッセイ、学術書などが並び、お店で読むことはもちろん購入もできます。

ご夫婦が実際に読み、「これからも大切にしていきたい」と感じた本や、これから読みたいと思っている本を中心にした選書。

季節のケーキとドリンクをいただきながら、ゆったりと読書やアート鑑賞を楽しめます。取材時には、アップルパイやいちじくシロップの茶割りなど、心と体を満たすメニューが揃っていました。

 

 ●アップルパイ(アイス添え) 650円(税込)


席と席の間にゆとりがあり、他のお客さんを気にせずマイペースに過ごせるのも嬉しいポイント。

今後はコワーキングスペースとしての利用も考えられているそうで、地域の文化拠点としての広がりにも注目です。

INFORMATION

店名:

malou(マロウ)

住所:

熊本県玉名郡和水町板楠2575−1

電話番号:

050-3479-2575

営業時間:

12:00〜17:00

定休日:

月曜・火曜・水曜(その他不定休あり)

一人当たりの予算:

¥1,000〜¥2,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

 

⑥出水|こども本の森 熊本

子どもの感性を育む、安藤忠雄さん建築の図書館。

江津湖の近くにある熊本県立図書館に隣接する「こども本の森 熊本」さんは、建築家・安藤忠雄さんが設計・建築し、寄贈された特別な図書館です。


館内は完全入れ替え制で、各回100分間(最終回のみ90分間)たっぷり本の世界に浸れます。予約なしでも入館可能ですが、人数制限があるので事前予約がおすすめです。

最大の特徴は、絵本の表紙が見えるように陳列されていること。
まだ文字が読めないお子さんでも、表紙の色や絵を見て直感的に読みたい本を選べます。



天井まで続く本棚にテーマ分けされた本が並ぶ様子は、子どもでなくてもテンションが上がってしまうはず。

本棚と曲線の階段が調和する美しい姿が印象的で、随所に自然光が差し込む設計も安藤忠雄さんならではです。


館内はおしゃべりも読み聞かせもOKで、子どもの笑い声が響く温かい空間です。

定期的に読み聞かせやわらべうたのイベントも開催されていて、子どもの感性をのびのびと育んでくれます。

大切なお子さんと訪れたくなる、特別な読書体験ができる場所です。

INFORMATION

店名:

こども本の森 熊本

住所:

熊本県熊本市中央区出水2丁目5-1

電話番号:

096-240-1500

営業時間:

9:30〜17:00
※完全予約制、完全入れ替え制

定休日:

火曜日、館内整理日、蔵書点検期間、年末年始

一人当たりの予算:

無料

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

 

 

⑦熊本県内|出張絵本屋モフbooks

最後は、イベント会場などで出会える移動型の絵本専門店。

「出張絵本屋モフbooks」さんは、幼稚園教諭から絵本屋さんへと転身した吉田さんが運営されています。


店名の「モフ」は、毛布にくるまって絵本を読んでもらうような、あたたかい時間を届けたいという思いから名付けられました。

親が自分のためだけに読み聞かせてくれる絵本は、子どもにとって内容はもちろん、その時間自体が大切なものになりますよね。


店舗を持たず、イベントなどに出店するスタイルにしたのは、絵本が目的でなく訪れた人にも偶然手に取ってもらえたら、という理由から。

国内外の新刊絵本を中心に、ブックカバーや絵本作家さんのグッズなども販売しています。

吉田さんに特におすすめの絵本を教えてもらいました。

「せっかちなハチドリ」作:安東 みきえ/絵:降矢 なな 1,760円(税込)

この絵本に出てくるカタツムリのマイマイは時に殻に閉じこもってしまうことがありますが、それは「心を無くさないようにするため」だと言います。「今」という時間を大切にゆっくりじっくり歩んでいけば、きっとそれがいつか道しるべになってくれる、と感じました。

お客さんのお話を丁寧に聞いて、一人ひとりに合う絵本をおすすめしてくれるので、ぜひ気軽に相談してみてくださいね。

出店情報はInstagramで確認できますので、ぜひチェックしてみてください。

みなさんも、吉田さんが届けるあたたかい物語を自分や大切な人へ手渡してみてはいかがでしょうか。

INFORMATION

店名:

出張絵本屋モフbooks(ブックス)

住所:

※移動販売店のため、販売先はInstagramよりご確認ください。

一人当たりの予算:

¥1,000〜¥2,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。


 

 

本のある場所から、広がる風景

熊本のさまざまな「本のある風景」を取り上げました。それぞれに形は違いますが、作り手の方たちの「本が好き」というまっすぐな思いは共通しています。

想像をかき立てられる物語、心に寄り添ってくれるエッセイ、大切な人に贈りたい絵本など。
素晴らしい本は、あなたの世界を広げるお手伝いをしてくれるはず。

今回紹介した場所以外にも、熊本には本と出会える素敵な場所がまだまだたくさんあります。
ぜひあなたのお気に入りの場所と、お気に入りの一冊を見つけてもらえたら嬉しいです。

WRITTEN BY
さびねこかのこ

さびねこかのこ

山鹿市出身。今は熊本市在住。普段は、マーケティングの会社でWebライターをやっています。好きなものは、バレーボール観戦・読書・猫など。推しがたくさん居ます。食べ物は、担々麺といくらが好きです。わりと最近東京から帰ってきたUターン組なので、地元の方にも移住してきた方の気持ちにも寄り添いたい所存!よく知っている熊本と新しく出会う熊本、どちらも大切にしながら、素敵な情報をお届けできたらと思います。