大江|昭和41年創業の旅館が営む、麹と発酵のカジュアルダイニング

大江|昭和41年創業の旅館が営む、麹と発酵のカジュアルダイニング

市電の走る通りから少し離れた住宅街の一角に、旅館の朝ごはんから始まったお店が、夜には発酵食品を主役にした大人のダイニングへと表情を変えることをご存知でしょうか。

味噌や麹といった発酵の力を大切にしながら、地魚や馬肉、合鴨など熊本らしい食材を取り入れたひと皿の数々。
旅館の3代目店主が自ら腕を振るう「夜みそら」で、ゆったりとした夜のひとときを味わってきました。

味噌への想いと、旅館の歴史が息づく一軒「みそら」

アクセス

「みそら」さんがあるのは、熊本市中央区大江。住宅街の中にありながら市電の停留所「味噌天神前駅」からもほど近く、静かで落ち着いた立地です。

すぐ隣には、昭和41年創業「玉木旅館(たまきりょかん)」さんが佇んでいます。実はこの「みそら」さん、玉木旅館さんと同一経営の飲食店。

もともと旅館の中で提供していた朝ごはんと夕食を、宿泊とは切り離して外に出す形で始まったお店なのだそうです。

駐車場は、「みそら」さん横と「玉木旅館」さん向かい側の2か所に分かれ、合わせて9台分。満車の場合は近隣のコインパーキングをご利用ください。

打ちっぱなしのコンクリートに大きな観葉植物、開放的なテラス席。

和食のお店と聞いて想像する古民家とは少し違う、モダンな佇まいが目を引きます。

 

昭和41年創業の旅館から生まれた「みそら」

母体である玉木旅館さんは、昭和41年からずっと続く老舗の旅館。現在の店主は3代目で、祖母が旅館を始め、その後は母が受け継いでいたそうです。母が亡くなったことをきっかけに、店主自身が料理の世界に足を踏み入れることになったといいます。

「みそら」さんがオープンしたのは2025年の夏。2026年7月26日には、オープンから1周年という節目を迎えました。夜の営業がスタートしたのは、少し遅れて11月から。「お酒を飲めるお店もいつかは」という想いが、仲間の後押しもあって形になったのだそうです。

街の中心部から少し離れた立地も、実は強み。運転に自信がなく街中の駐車を避けたい人にとって選ばれる理由になっているといい、1次会をここで済ませてから街へ向かう人もいれば、街から帰ってきて最後にひと息つく人もいるそうです。

 

味噌と空、ふたつの想いが宿る店名

「みそら」という店名には、2つの想いが込められています。ひとつは、旅館時代から手作りしてきた味噌への想い。近くに味噌の神様「味噌天神(みそてんじん)」があることも重なり、店名にはどうしても「味噌」を入れたかったのだそうです。

もうひとつは、朝ごはんのお店として始まったことから生まれた「空(そら)」のイメージ。「みそ」に「空(そら)」を重ね、「みそら」という名前が生まれました。

 

麹と発酵がテーマの夜のメニュー

夜のお品書きを開くと、まず目に留まるのが「お得なさしよりセット」

お好みのドリンクとおつまみが1品ついて1,000円(税込)という、ふらりと立ち寄るのにちょうどいいセットです。

枝豆やたこわさといった気軽なおつまみから、地魚のポワレや馬肉ハンバーグ、馬肉ボロネーゼ、玉ねぎ醤油麹の卵かけご飯、お味噌の串団子まで、発酵食品を軸にしながらも飽きのこない構成。

日替わりの「本日のおすすめ」も見逃せず、訪れた日にはかつおのたたきやキハダマグロの玄米醤油麹漬け、鹿の生ハムが並んでいました。

ウイスキーの「山崎」や「響」、こだわりのワインも揃い、店主いわく洋っぽい店内の雰囲気もあってワインを頼む人が多いのだとか。

 

ひと皿ごとに広がる、発酵の物語

今回いただいたのは以下の品々です。

●キハダマグロ玄米醤油麴漬 980円(税込)

厚みのある切り身に玄米醤油麹がしっかり染み込み、やさしい旨みが広がる一品。

 

●本日のサラダ(合鴨とレモンのサラダ)880円(税込)

シャキシャキのレタスに合鴨がたっぷり。レモンドレッシングでさっぱりと。

 

●きびなご唐揚げ 880円(税込)

ふっくらとした身にサクサクの衣。レモンを添えるとより爽やかに。

 

●地魚のポワレ(香草焼き)1,100円(税込)

この日は真鯛を使用。ローズマリーが香り、身はふわふわ。

 

●麻婆豆腐(四川風)980円(税込)

ごろごろ豆腐とたっぷりのひき肉。ピリ辛で白いご飯が欲しくなります。

 

●馬肉ボロネーゼ 1,300円(税込)

熊本名物・馬肉のコクのあるソースが絡む、大人の味わいのパスタ。

 

●味噌チリコンカン(バケット付)780円(税込)

自家製味噌のコク深いチリコンカン。辛さは控えめで食べやすい一品。

 

●餃子せいろ蒸し 880円(税込)

もちもちの皮にニラの効いた餡がぎっしり。春雨入りで食べ応えあり。

 

ここからの4品は、サービスとして、ひと口ずつ提供していただきました!

●鹿の生ハム 1,500円(税込)

肉厚にスライスされ、丁寧にスモークされていて臭みが少なく食べやすい仕上がり。

 

●ひょうたんしば漬け 440円(税込)

しろ(梅)とあか(しそ)、それぞれ違った食感を楽しめます。

 

●若鶏からあげ 880円(税込)

サクサクの衣とぷりぷりのお肉。しっかりとした下味が印象的。

 

●ガーリックトースト 550円(税込)

にんにくの香ばしさが漂う、サクサクのバケット。

 

朝・昼・夜で表情を変える大江の一軒家

「みそら」さんの面白いところは、時間帯によってまったく違う顔を見せてくれること。今回ご紹介した「夜みそら」だけでなく、朝と昼にも別の楽しみ方があります。

朝は「朝ごはんのお店みそら」として朝食を提供。当初は近所のサラリーマンを想定していたそうですが、蓋を開けると客層はほとんどが女性。他のホテルに宿泊していて「朝から特別な体験を」と訪れる人も多く、途中でメニューを見直したといいます。

朝食は和朝食・洋朝食のどちらも選べます。

山鹿・坪井食品青空たまごを産地直送で使用し、特製たまねぎ醤油麹ダレが付いた「たまごかけごはんSET」など、単品SETなら1,000円(税込)から楽しめます。

 

●みそらの選べる和朝食 02たまごかけごはんSET 1000円(税込)

玉木旅館さんが畳の宿であることから小さな子ども連れも多く、離乳食の提供やキッズプレートも用意されています。

昼はカフェ「CANDY POTETO cafe」さんが場所を借りて営業し、18時からは今回訪れた「夜みそら」がスタート。

1つの空間が1日の中で何度も表情を変える、大江ならではの一軒です。

 

発酵がつなぐ、大江の夜時間「夜みそら」

昭和41年から続く旅館の想いを受け継ぎながら、味噌の力を軸に、地魚や馬肉、合鴨など熊本らしい食材を取り入れた「夜みそら」。

既製品に頼らない手作りの味わいが随所に感じられました。

朝7時半にお客さんが並ぶお店になり、地域から絶えず予約が入る定着したお店を目指すという店主。友人との食事はもちろん、ひとりでふらりと立ち寄る夜にも、きっと心地よい時間を過ごせるはずです。

INFORMATION

店名:

みそら

住所:

熊本県熊本市中央区大江6丁目22−12 コスモビル 1階

電話番号:

090-9077-1684

営業時間:

[モーニング]8:00〜11:00
[ディナー]18:00〜22:00

定休日:

月曜日

一人当たりの予算:

¥2,000~¥3,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

WRITTEN BY
una.

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副編集長

はじめまして、una.です。 日常の“いいな”と思った一瞬を撮るのが好きで、カメラ片手においしいものや景色を追いかけています。 「una.」という名前には、スペイン語で”ひとつ”を意味する言葉から、日々のたったひとつの瞬間をまっすぐに伝えたい、という想いを込めました。 街の息づかいを感じたまま写真にして、読んでくださる皆さんにも同じ空気をそっと届けられたら嬉しいです。 わんこが好きで、家では3匹の子たちと暮らしています。 散歩をしながらみつけたお店や、街に漂うローカルの空気感も含めて、これから熊本ならではの“おいしい・たのしい”をゆるっとお届けしていきます✎𓂃 よろしくお願いします。