新町|過去を味わえる「喫茶室」で歴史に浸るひとときを

新町|過去を味わえる「喫茶室」で歴史に浸るひとときを

国内の書店のなかでも特に長い歴史を持ち、文豪・森鷗外も訪れたと言われる「長崎次郎書店」。

明治7年に創業したこちらのお店は、品揃えの良さはもちろん、モダンかつ歴史を感じさせる佇まいで多くのお客さんを魅了してきました。
そんな長崎次郎書店の2階には、なんと喫茶店があることをご存じでしょうか?

今回は、長い時間とともに多くの人に愛されて来た長崎次郎書店の喫茶室をご紹介します。

歴史と情緒あふれる空間で、忘れられないティータイムを楽しめる「長崎次郎(ながさきじろう)喫茶室」

アクセス

お店の最寄りのバス停は都市バスと産交バスの新町です。路面電車の最寄りの電停も新町となっています。

私は桜町バスターミナルから歩いて向かいましたが、徒歩で8分ほどかかりました。

お店のある新町はおもむき深い場所なので、歩いて向かいながらその雰囲気を楽しんでみても良さそうです!

その中でもとりわけ歴史を感じられる建物が、今回紹介する「長崎次郎喫茶室」さんです。

残念ながら、1階の長崎次郎書店は現在休業しています。

こちらの店舗は大正13年に創建されたもので、国の有形文化財にも指定されています。

こうした貴重な建物の中で食事やお茶をする機会は少ないのではないでしょうか。

それでは、お店に入ってみましょう。

 

歴史の息吹を感じられる店内

喫茶室は建物の2階にあるため、階段を上ります。この空間だけでも雰囲気があると思いませんか?

2階に上がり、ドアを開けると…。

店内には、なんとも雰囲気溢れる冊子や本が並んでいます。この建物が過ごしてきた時間の長さを感じさせます。

また、いろいろな書籍も置いてあります。コーヒーを楽しみながら読書に浸るのもいいでしょう。

席は「お好きなところへどうぞ」とのことでしたので、窓際の席へ。

窓からは街の景色を眺めることができます。この時はタイミングよく路面電車も通り過ぎていきました。

夕方という時間、そしてもともと風情ある新町ということも相まって、赤く染まっていく風景にはなんとなく懐かしい雰囲気が漂います。

メニューはこちら。限定の文字に心が惹かれます。

お店の方によると、土日や祝日はオープンから16時頃まで客足が絶えないのだとか。

限定のナポリタンや水出しアイス珈琲を確実にいただくためには、早めの来店をおすすめします。

さて、注文を終えてしばらく待っている時、こんなノートを見つけました。

各席に置いてあるようで、開いてみるとここを訪れたお客さんのメッセージが残されていました。

遠い昔から紡がれてきたものが、今にも受け継がれていることがわかります。

せっかくなので、私もメッセージを残してきました。

 

カジュアルでいてリッチなカフェメニュー

そうこうしていると、注文したメニューが届きました。

●クラシックプリン 770円(税込)

カラメルの色が濃い、まさに昔ながらのプリン。黒を基調としたこのお店のカラーにもマッチしたカフェデザートです。

では、生クリームが溶けてしまわないうちにいただきます。

スプーンを差し込んだ時にわかる、しっかりした硬めのプリン。スプーンに乗せても形は崩れません。

口に運ぶと、まずはカラメルのほろ苦さを感じます。その後バニラの香りが鼻に抜け、卵の味が舌に残ります。

口の中の温度で溶けていくような食感で、濃厚ながらもう一口、また一口と手が止まりません。

上に乗った生クリームは甘さ控えめ。プリンと一緒に食べると生クリームのコクも合わさり、また違った味を楽しめます。

●カフェ・モカ 770円(税込)

飲み物はカフェ・モカを頼みました。ミルクはクリーミーに仕上げてあり、とても優しい口当たりになっています。

クラシックプリンが濃厚な甘さだったのもあり、カフェ・モカとの相性は抜群。最後は砂糖を入れてほんのり甘くしていただきました。

 

店内ではコーヒー豆、オリジナルグッズも販売

「長崎次郎喫茶室」さんではコーヒー豆の販売も行っています。

「長崎次郎喫茶室」さんのコーヒーが気に入った方は、家でもその味わいを楽しんでみてくださいね。

そのほか、お店オリジナルのグッズも取り扱っているそうです。

ドリップバックや巾着袋、そしてコースターも販売しています。

特に巾着袋はお店の外観を基にしたデザインとなっていて、格式高さとカジュアルさが合わさった、おしゃれで可愛らしいグッズに仕上がっています。

ぜひともこちらもお土産にいかがでしょうか?

 

歴史を携え、前に進む「長崎次郎喫茶室」

長崎次郎書店は、あの森鷗外も訪れた歴史ある書店。

取材した時は惜しまれつつも休業していましたが、この「長崎次郎喫茶室」さんにはそこから多くのものが引き継がれていると感じました。

歴史の詰まった建物で、人々が関わり合って、それがまた新たな歴史になってゆく。

このお店は、それを強く感じさせてくれる場所でした。

 

INFORMATION

店名:

長崎次郎(ながさきじろう)喫茶室

住所:

熊本市中央区新町4丁目1-19 2階

電話番号:

096-354-7973

営業時間:

11:26~18:00

定休日:

なし

一人当たりの予算:

¥1,000~¥2,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

 

WRITTEN BY
カラタチドリ

カラタチドリ

どうも。秋晴れの空にいつまでも漂っていたいカラタチドリです。ハイライトは大勢の前で転んだことです。あの日の雨の冷たさは決して忘れないでしょう。麺類が好きです。生麺が好きです。乾麺でもいいです。美味しかったらなんでもいいです。美味しいお店や面白いところを日々探索しています。よろしくお願いします