
御船|明治20年築の土蔵で味わうノスタルジックな喫茶時間
時を遡ること約120年。明治時代の御船町では酒造りが盛んで、「県下屈指の酒造の町」として知られており、当時は白壁の酒蔵が20軒ほど立ち並んでいたそう。
今回ご紹介する「土蔵cafeタイガーカブ」さんは、そんな歴史ある町に、今もなお当時の蔵の姿を残し、どこか昔懐かしい喫茶店のようなカフェとして、多くの人に親しまれています。
目次
時を超えて継承された蔵で、懐かしのひとときを。「土蔵(どぞう)cafeタイガーカブ」
まるでタイムスリップ!カフェで歴史を体感
今も昔も多くの人に楽しまれている喫茶店文化。
最近では、どこか懐かしい“レトロ感”がトレンドになることもしばしば見受けられます。
この日伺ったのは、御船町で人目を引く白壁が特徴の蔵で営まれている、喫茶店をイメージしたカフェ「土蔵cafeタイガーカブ」さん。
昔の趣が残り、今ではなかなか触れることができない蔵を身近に感じながら、食事やコーヒーを堪能できます。
“蔵”の継承〜人が建物を生かす〜
元々この蔵は、料理を担当する虎之介さんの祖父がバイク屋さんを営んでいた場所。そこを改修して今の仕様になりました。
この改修には、建築士の方の力はもちろん、崇城大学の学生さんも授業の一環で携わってくれたそうです。
出来上がった店内には、かつてバイク屋さんだったことや、オーナーが宇城市松橋町でバイク屋さんを営んでいることから、バイクも置いてあり、ライダーの方々にも人気があります。
虎之介さんは、『こうして多くの方に訪れてもらうことで、建物というのは長く存在し続けられるもの。人が住まなくなった建物は朽ちるのが速く、保つことは難しいです。だからこそ、この蔵は「土蔵cafeタイガーカブ」として新しく生まれ変わり、人の力で活気をもたらし命を吹き込んでいます。』と話します。
ぜひ多くの方にここを訪れてもらい、これからも永くこの蔵が残り続けて欲しいと感じました。
アルバイト時代の繋がりで料理を修行
このお店を作ると決めたとき、虎之介さんには料理の知識がなかったそうです。しかし、高校生の頃からアルバイトをしていた料理店のシェフに料理を一から教わり、ここに辿り着きました。
今回私は、オムライスとクリームソーダ、そしてデザートにプリンを注文しました。
●オムライス 1,180円(税込)
●クリームソーダ 600円(税込)
ふわとろの卵に包まれるのは、ブラックペッパーが効いた炒飯。野菜がたっぷり入っていて、その食感もアクセントになっています。
デミグラスソースは濃い目の味付けながら、後味はさっぱりとしていて、一皿ぺろりと食べてしまいました。
ドリンクは大好きなクリームソーダを注文。色は「赤、青、緑」の中から選ぶことができます。今回は緑を注文しました。レトロなグラスに注がれたメロンソーダにバニラアイスがたっぷり乗っていて、さくらんぼがちょこんと。この見た目が本当に可愛くて写真映えします。
セットでサラダとスープが付いているのも嬉しいポイント♪
スープは、小さくカットされたベーコンや玉ねぎ、にんじんが入っていて、コンソメの味がしっかり感じられます。サラダはシャキシャキで、量もたっぷり入っています。
結構お腹いっぱいになったのですが、デザートに注文していたプリンが登場。
●プリン 550円(税込)
しかし、デザートはやっぱり別腹。
昔ながらの喫茶店をイメージしているということもあり、硬めのプリンです。見るからにプルプルのプリンですが、なめらかな口当たりでたっぷりかかったカラメルのコクが口いっぱいに広がります。
また、上に乗ったクッキーは、プリンを作る際に残る卵白で作っているそうで、小物作りが得意な虎之介さんの奥様がひとつずつ丁寧に手作りされています。
どこか懐かしさがありつつも、流行を取り入れたデザイン。ちょっとした工夫を施すことで、写真映えもするような一皿を演出しているそうです。
こんなスプーンも初めて見ました。細かいところにも目を惹く工夫がなされていて、多くの方に愛される理由が分かったような気がしました。
また、同伴者が注文したハンバーグも少しだけもらいました。
●ハンバーグ 1,350円(税込)
外はカリカリ、中はフワフワで肉の旨みを味わうことができます。個人的に、この付け合わせのプライドポテトがとても好みの味付けで、これだけで一杯いけそうです(笑)。ごちそうさまでした。
食後にコーヒーでほっと一息
喫茶店といえば、マスターと他愛もない会話をしながら、コーヒーを、その日のお客様に合った器に淹れるイメージがあるそうで、こちらでもその体験ができます。
器は、御船町の複数の窯元に足を運び、購入をされています。元々コーヒーカップとして売られているものを購入するのではなく、ソーサーとカップになりそうなものを自ら組み合わせているそう。
窯で焼かれる陶器は、まったく同じ出来上がりになるものはなく、それぞれに良さがあり、趣があるのだとか。
食後のコーヒーで口が締まりました。
駐車場について
建物の横にある広い敷地が、お店の駐車場です。
看板を目印に入ってください。
駐車場には個別に記載もあります。
お車で行かれる際は、ぜひ参考にしてみてください。
御船町に残る歴史ある蔵で営まれるカフェ
今回は、御船町に明治20年から現在まで継承され続けた蔵で営まれているカフェ「土蔵cafeタイガーカブ」さんをご紹介しました。
佇まいから当時の歴史を感じ、店内では昔の趣を感じながら過ごすことができます。
古民家カフェとはまた違う良さを持つ、土蔵カフェという場所で、休日のひとときを過ごしてみるのはいかがでしょうか?
「昔ながらの喫茶店らしさ」が溢れる空間で、心も体もリラックスできます。ぜひ一度足を運んでみてください。
INFORMATION
店名:
土蔵(どぞう)cafeタイガーカブ
住所:
熊本県上益城郡御船町御船910-6
電話番号:
096-200-8282
営業時間:
11:00〜18:00(L.O.17:00)
定休日:
金曜日
※臨時休業あり
一人当たりの予算:
¥1,000〜¥3,000
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